剣歌大戦 – First Strike – 「火竜の狩場」

商品

 
●コンセプト

突如飛来した火竜はオストガウ地方を大混乱に陥れている。先行部隊(パーティ)の工作も長くは持たないだろう。
この中世以降観測されていなかった古代竜の出現に、我らコンクエスト首脳部は通例の小規模な部隊派遣でなく、異例ではあるが事態を考慮し「ALLIANCE CODE:RED」を発令し、対応することとした。
これは事実上の連合軍進発、戦争突入宣言である。

「指揮官たちよ、防人となり力を合わせて火竜を撃退せよ」

なお、先行部隊の証言によれば、火竜はコンクエストシステムにも利用されている魔力(マナ)を喰らってその力を高めていると言う。
配下エージェントの召喚および運用には重々用心せよ。

リーダーに率いられたパーティ同士が連合軍(アライアンス)として連係し、強大な敵である「火竜」を撃退する協力ゲームです1。プレイヤーは各国から派遣された現地指揮官です。
火竜にマナを食われ、利用が困難となった「コンクエストシステム2」・・・現地指揮官たちは魔力(マナ)を束ね、手勢となるパーティを召喚し、あるいは強化します。
果たしてプレイヤーたちは「火竜」に支配された小さな箱庭世界「オストガウ丘陵地帯」を取り戻し、自国に栄光をもたらすことが出来るでしょうか?

 
サマリー:剣歌大戦(PDF)
剣歌大戦:カウンター(PDF)

 
●勝利のために
状況を読みつつ配下クラスにアクションを指示し、必要に応じて魔力(マナ)を使って支援し、あるいは進軍ユニットを確保し、「火竜」という強大な敵に立ち向かいます。

が、この戦争は通過点にすぎません。

真の目的はこの「火竜大戦」を利用し、自国を繁栄させることです3

「進軍」を成功させるたびに神代の奇蹟「竜の部位」を得ることが出来ます(部位を持ち帰る:1種目の勝利点)。

配下ユニットにはクラスごとにアクションがあり、
 アマゾネスは先行偵察や奇襲で優位な状況を作り出し、
 クワイアは自軍を支援して戦線を維持し、
 ソルジャーは身体を張って時間を稼ぎ、
 砲台であるメイジは火竜を押し戻します(戦果による発言権:2種目の勝利点)。

また、この困難な戦争の中、新たな英雄が誕生することがあります。
 若き英雄は最前線で味方を鼓舞し、状況を好転させます。
もし彼らを無事に帰還させられたなら、自国の発展にも力を尽くしてくれるでしょう(次代を担う英雄:3種目の勝利点)。

A3二つ折りゲームボードの他、カードセット、トークン類、竜の部位タイル。

アクション決定の多くが「アクションキューブの配置」メインで進むため、カード枚数は少なめで手札もありません。

重要なのが「ユニットカード」で、
火竜に対して進軍し、勝利点となる「部位タイル」を獲得するため、必要な種類・枚数を出す必要があります。
また、戦局を優位に進められる「ランク3ユニット4」に交換して、自分と配下ユニットを支援してもらうことも。

連合軍軍師の作戦図をモチーフにしたゲームボード。二つ折りになっていて、広げるとA3縦サイズになります。

勝利点となる竜の部位、各ルートごと進軍成功で獲得できます。

火竜へと至るいずれかのルートを選び、猛攻をくぐり抜けて進軍を成功させれば勝利点となる「部位タイル」を獲得できます。
進軍するにはルート上に描かれた
 輪の色=ユニットカードの種類
 輪の数=必要なユニットカード枚数
が必要になります。

赤い3つ輪なら、アマゾネスのユニットカードが3枚必要です。

「他プレイヤーのアクション権利を利用する」少し変わったアクションポイント制。ワーカープレイスメントでの手順処理+アクションポイントの複合です。
左に見えるのはスタートプレイヤーマーカーです。

スタートプレイヤー5から順にマナキューブ6を取りたいクラスアクションに置いていきます。
当然、先に置いたプレイヤーに優先権がある為、
 取りたかったクラスアクションを選ぶのか、
 優先権が取れるクラスアクションを選ぶのか

悩みどころです。

剣歌大戦のクラスアクションには
 「効果は(処理時点で)置かれているマナの数で強化される」
 「アクション処理したらそのクラスからマナを一つ取り除く」
という特徴があります。

2人のプレイヤーが1個ずつ、アマゾネスに置いている場合、
一人目は通常のLv1効果以外に、強力なLv2効果も選べますが(その後、自分のマナを取り除く)、
二人目は(アクション処理時点でマナは1個しか残っていないので)通常通りLv1のアクション効果となります。

(他のプレイヤーに遅れて)取りたいアクションを無理に取りに行くと、ライバルを応援してしまうわけですね。

 
もう一つ。

クラスアクションを行う代わりに、マナの数に等しい枚数の「ユニットカード」を獲得できます。
先程の例だとアマゾネスのユニットカードを2枚獲得できます。

ここで2点、注意があります。

まず、二人目が置いた分も含めて置かれていたマナは全て取り除かれます。
アクション権利がライバルに丸食いされてしまうわけですね。

次に、ユニットカードを獲得したプレイヤーは、その後のクラスにマナを置いていたとしても、もうアクションは実行できません
結果として火竜から痛打を貰うこともあるので気をつけましょう。

 
●ライバルを利用するということ

進軍しているプレイヤーが次に取りたいユニットカードは、そのルート上に表示されているので分かります。

ソルジャーアクションで詠唱トークンを溜め込んでいるプレイヤーが居たら7そろそろメイジアクションで詠唱トークン→戦果トークン(勝利点)に変換しにくるのも予想できます。

今、自分が溜め込んでいる詠唱トークンを全て破棄させられる「ドラゴンアクション」カードを取ってしまったので、それをクワイアアクションで防ぎに行く8のが他プレイヤーにバレてるかもしれません。

このように剣歌大戦では、
 他プレイヤーの挙動が見えてくる
 そこを付いてアクション丸食いを狙う
仕組みになっています。

さて、あなたは利用する側? 
それともライバルに利用される側?
どちらですか?

 

 

  1. といいつつ協力に見せかけた他者利用ゲーム。
  2. 国籍を問わないエージェント・パーティの派遣により問題を解決し、エージェントの貢献度に応じて各国が発言権議決権を得るシステム。魔力(マナ)を使って、エージェントの派遣、招聘が可能。国家間紛争を抑制する為の和平協定により、「七国戦争」誘発の発端となった古代遺跡群のシステムを利用している。
  3. いずれかのプレイヤーが一定の戦果に到達したり、火竜のブレスにより全滅を繰り返すとゲーム終了となります。
  4. ランク3ユニットは(倒されるまで)ずっと支援効果を発揮し続けてくれるうえ、ゲーム終了時には勝利点となります。一般的なボードゲームにある「建物」みたいなものですね。
  5. アクション処理はクラス順なので、スタートプレイヤーは置く順番のみ優位性があります。
  6. ワーカートークンですね。
  7. ソルジャーアクションで詠唱トークンを獲得し、メイジアクションで戦果(勝利点)に変換します。
    ソルジャーが身体をはってメイジが詠唱する時間を稼いでいるわけですね。
  8. メイジアクションはドラゴンアクションの後、最後の処理になりますので、変換は間に合いません。
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